はじめに
樹脂めっきは、鏡面を思わせる輝きと金属感を軽量な樹脂上に演出できる優れた技術ですが、その光沢表面の指紋や油汚れ、水染み(ウォータースポット)が目立ちやすいと感じたことはありませんか?
「めっき」と聞くと、ピカピカ光る鏡のような見た目を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
あの光沢感、いかにも金属っぽくてカッコいいですよね。
中でも「樹脂めっき」は、軽くて扱いやすいのに、しっかり金属のような見た目を出せるのが特長です。
キッチンや洗面所の水栓、シャワーヘッド、家電のスイッチ、自動車のドアハンドルなど、実は私たちの身のまわりにたくさん使われているんですよ。
そんな樹脂めっきですが、見た目が高級で美しい反面、指紋や汚れがつきやすくて気になる…という声も少なくありません。
今回は、そんなお悩みをサポートしてくれる「撥水コート」をご紹介します!



フッ素系コーティングによる高い撥水性と防汚性
特徴①撥水性
フッ素系コーティングとは、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などのフッ素樹脂を使って、表面にうすーい膜をつくる加工方法です。この膜をつけることで、水や油をはじいたり、滑りが良くなったりと、いろんな効果が出てきます。
弊社で使っているコーティング剤は、PFOSやPFOAといった環境に影響のある物質にもきちんと対応した、熱で硬化させるタイプのクリア塗装です。被膜の厚さはだいたい15μmくらいで、乾燥炉でしっかりと硬化させます。
ちょっと難しい話は省きますが、このコーティングをすると表面のエネルギーが低くなって、水や油がついても玉のようになってコロコロはじかれるようになるんです。これがコーティングによる高い撥水性です。


特徴②防汚性
フッ素系の撥水コートは、水や油、汚れをしっかりはじいてくれるので、表面が汚れにくくキレイな状態を保ちやすいんです。さらに、アンチフィンガー性を持ち指紋もつきにくいので、ガラスや金属などのツルっとした素材でも、見た目をキレイにキープできます。
ちょっと汚れてしまっても、軽く拭くだけでサッと落とせるので、お手入れもすごく簡単。だから、汚れに強くて掃除の手間がぐんと減るのがうれしいポイントです。
それに加えて、耐久性もバッチリ。何度も拭いたりこすったりしても効果が長続きします。しかも透明感があるから、素材の色や質感をそのまま活かせて、見た目も◎。機能性と美しさ、どっちも叶えてくれるコーティングです。

さらに!カラーの追加が可能
コーティング剤にちょっと色を加えるだけで、基本のクリア仕上げはもちろん、マットな質感やカラークリア仕上げなど、いろんな見た目を楽しめるようになります。さらに、抗菌効果のある「キラーコート」にも対応しているので、見た目だけじゃなく機能面もバッチリです。
めっきだけではなかなか出しにくいピンクゴールドや赤、青、緑といったカラーも、めっきのキラッとした質感を活かしながらきれいに表現できるのが大きな魅力。デザインの幅がぐっと広がるので、いろんなニーズにも柔軟に対応できますよ。

樹脂めっき×撥水コートの活用の提案
めっきの表面に施す撥水カラーコートは、装飾性と機能性を両立できるため、さまざまな分野で活用できそうですね。
以下に主な活用例を挙げてみます。
- 家電・電子機器の外装や操作部
・スイッチ、ノブ、ボタンなど、よく手が触れる部分に使っても指紋や皮脂汚れがつきにくく、キレイな状態をキープできます。
・高級感のある見た目+汚れに強い、というダブルのメリット。 - 水まわり製品(バス・キッチン)
・シャワーヘッド、水栓金具、洗面器のパーツなど、水がかかる場所にぴったり。
・水アカや汚れがつきにくく、お手入れがぐっと楽になります。 - 自動車パーツ
・ドアハンドル、エンブレム、インテリアの装飾部など、見た目の美しさと耐久性が求められる部分に最適。
・指紋や雨ジミを防ぎながら、高級感ある仕上がりを維持できます。 - 美容・健康機器
・美顔器やヘアアイロン、電動シェーバーなど、清潔さとデザイン性が大事な製品に。
・撥水コートで、化粧品や水分がついてもサッと拭き取れて、使い心地も◎。 - インテリア雑貨や小物
・アロマディフューザー、ミラーのフレームなど、見た目を大事にしたい生活雑貨に。
・汚れにくく、ずっとキレイなままで使えるのが嬉しいポイント。
このように、「キレイが続く × 高級感のある仕上がり」が求められるものなら、めっき+撥水コートはとても相性がよさそうですね。








