樹脂・金属製品に対して塗着効率に優れ、1日当たり2万個の塗装能力を誇るKakiharaのスピンドル塗装ライン。
デジタル対応と乾燥工程の自動化をさらに進めて効率化を図る一方、環境配慮型の乾燥時間の短い塗料を積極採用し、環境負荷の低減に努めています。
スピンドル塗装の導入
スピンドル塗装導入のメリット
従来のスプレーガンが動く塗装ロボットとは異なり、ワークが回転するスピンドル塗装の最大の特徴は、塗着効率に優れた均一塗装と圧倒的なスピードにより、高品質と大量生産を両立させる塗装が実現できることです。Kakiharaでは、デジタル対応によるスピンドル塗装での量産体制を構築することで、生産性の大幅な向上に成功。生産性の向上は、環境負荷の低減にもつながるため、さらなる進化を目指しています。
①生産性の向上
人の手による塗装で1時間かかる工程が、スピンドル塗装ロボットではわずか5分しかかかりません。乾燥工程においても自動乾燥機+搬送ロボットの導入により完全自動化を推進。日産2万個の生産能力を誇ります。
②環境対応
スピンドル塗装は塗着効率が高く、環境対応に優れた技術です。導入前は塗料の7割が飛散し廃棄物になっていましたが、導入後は塗着率が3割から5割に向上し廃棄物が減り、VOC(発揮性有機化合物)の削減につながっています。
③デジタル対応
自動車、家電、住宅などの樹脂製品・金属製品の3Dデータから効率のよいロット数、塗装手順を自動的に算出するデジタル対応の塗装ラインを構築しています。近い将来、AIによる最適化(ティーチング)が可能に。
共通金型の表面処理バリエーション
同じ金型で塗装とめっきをワンストップで。
Kakiharaなら、一つの金型で「めっき仕様」と「塗装仕様」、異なる2種類の表面処理をワンストップで提供することができます。別々に発注する手間が省け、同じ金型を2つ作る必要がなくなることでコストの削減につながります。例えば、同じ形状の製品で、「めっき仕様」では高級感・金属感を表現し、静電気防止などの機能性も高め、「塗装仕様」では豊かな色彩を表現します。こうしたバリエーションのご提案ができるのは、表面処理のスペシャリストであるKakiharaの強みです。
意匠性を広げる塗装ならではの色彩表現
自動車、家電、理美容業界の意匠性ニーズに対応。
ブラックやピアノブラック、シルバーメタリック、カッパー(胴)などの高級感や重厚感のある色調をはじめ、赤などのビビッドカラーやパステルカラーといったカラフルな色彩、さらには光沢や艶なしタイプなど、どんな塗料にも対応します。スピンドル塗装ならではの高品質な仕上がりで、お客様が求める色彩や質感を表現し、自動車、家電、理美容業界で求められる意匠性や量産化のニーズにお応えします。
多彩な素材への塗装処理を実現
※上:樹脂塗装 下:金属塗装
樹脂だけでなく金属製品にも塗装が可能。
樹脂製品はもちろん、アルミ、亜鉛などの金属製品に対しても塗装による表面処理技術を高めてきたKakihara。自動車や農機具などに使用される部品の高品質化を手がけています。均一な塗装をスピーディーに行うスピンドル塗装による量産体制と、人の手による精密な部分塗装技術との両輪で、多彩な素材、あらゆる形状への塗装に対応しています。
めっき技術と塗装技術のシナジー
めっき+塗装で多彩な加飾バリエーションを展開。
めっきによる表面処理を行った製品に対して、さらにその上から部分塗装による表面処理を行うことができるため、今までにない加飾表現がKakiharaなら可能です。一般的にめっき上の塗装は塗膜密着性に課題がありますが、Kakiharaでは独自ノウハウにより高い塗膜密着性を実現しています。めっき技術と塗装技術、それぞれを組み合わせることで相乗効果を発揮し、新しい付加価値を創造します。
樹脂めっき加飾技術については以下をご覧ください。