今回は電気を流してめっきする”電気めっき”と、電気を通さず化学反応でめっきする”無電解めっき”をご紹介します。
まずはそれぞれの特徴から見ていきましょう。
電気を流してめっきする”電気めっき”の特徴と種類
電気めっきとは、電解液中で電流を流し金属イオンを還元して金属膜を基材の表面に形成させる方法です。
代表的なものとして、鉄の防錆に使われる亜鉛めっきや、装飾性に優れたニッケルめっき、硬く光沢のある表面に仕上げることができるクロムめっきがあります。
クロムめっきはニッケルめっきを下地とした鉄や銅の基材に適しています。
銅めっきは電気を通しやすい特性を活かして鉄やアルミニウムの下地処理に使用されます。
スズめっきははんだ付け性が優れているため、電子部品の銅製端子に利用されます。
金めっきや銀めっきは優れた導電性と耐食性を活かして接点部品に使われます。
酸性亜鉛めっきは電流効率が高く速い速度でめっきできる事が特徴で鋳鉄にも対応可能です。
この他にもルテニウム、パラジウム、銀パラジウム合金、鉄めっきなど用途や求められる性能に応じて様々な種類のめっきがあります。
電気を流さずにめっきする”無電解めっき”の特徴と種類
無電解めっきは、電流を使わず化学反応の力で金属膜をつくる方法で、複雑な形のものにも均一にめっきを形成させることが出来るのが特徴です。
代表的な無電解ニッケルめっきは、鉄鋼や銅合金などに施され、部品の耐食性や耐摩耗性を高めるのに役立ちます。
また、無電解銅めっきはプリント基板の銅箔や金属の下地づくりに使われ、優れた導電性を発揮します。
無電解金めっきや銀めっきは、主に銅やニッケルを下地とした電子部品に利用され、電気接点の腐食を防ぎながら導電性を向上させます。
~柿原工業で処理できる金属めっき4種類をご紹介~
◎美しい外観をもつ装飾めっき ①ニッケルクロムめっき と ②ニッケルめっき
①ニッケルクロムめっきは、製品の表面が鏡のように美しく仕上がるため、車のホイールナットやトラックのバンパーなど、見た目が大切な部品によく使われています。
弊社のニッケルクロムめっきは、マイクロポーラス仕様の多層めっきになっており、鉄等の上に数種類のニッケルめっきを重ね、その上からクロムめっきを施しています。
ニッケルめっきは鉄等の金属と密着性が高く、クロムめっきは美しい光沢と高い硬度によって、優れた耐摩耗性や耐食性を発揮します。
大気中で変色しないクロムめっきと、様々な働きをする複数のニッケル層が組み合わさることで防食効果が高まり、見た目と耐久性の両方が求められる部品にぴったりのめっきです。
②二ッケルめっきは、鉄等の表面にニッケルの膜をつくるめっき方法です。
鉄等との密着性が高く、剥がれにくいため、産業機械の部品などに広く使われています。
ただし、ニッケルめっきは屋外環境では変色しやすいため、クロムめっきと組み合わせてニッケルクロムめっきにすることで、見た目の美しさと耐食性をさらに高めることができます。

◎耐食性に優れる機能めっきの ③亜鉛めっき
亜鉛めっきは、自動車や農業機械、工作機械、建設部品など、さまざまな分野で広く使われています。
鉄の表面に亜鉛の膜をつくることで、亜鉛が鉄より先に腐食して鉄を守る「犠牲防食作用」が働き、基材が錆びるのを遅らせるのが特徴です。
さらに防食効果を高めるために、亜鉛めっきの上から三価クロム化成処理を行います。
三価クロムの皮膜はとても薄いものですが、亜鉛めっきの腐食を遅延させる役割があります。
柿原工業の三価クロム化成処理では、「白色(ユニクロ)タイプ」、耐食性が高く虹色の見た目が特徴の「黄色タイプ」、そしてさらに耐食性の高い「黒色タイプ」から選んでいただけます。
ただし、大型製品の場合は黒色タイプに対応できないことがあります。
また、弊社ではバレル方式、エレベーター方式、大型キャリアー方式の吊り掛けラインなど、さまざまな設備を備えているため、小さな部品から大きな部品まで、多品種・少量の亜鉛めっきにも柔軟に対応できます。

◎さらに強い耐食性を持つ機能めっきの ④亜鉛ニッケル合金めっき
亜鉛ニッケル合金めっきは耐食性が高く、自動車の下まわりの部品や産業機械の部品など、さまざまな用途で使われています。
鉄や鋼の表面に亜鉛とニッケルの合金層をつくるめっきで、「犠牲防食作用」によって鉄を錆から守る働きがあります。
亜鉛とニッケルを組み合わせることで、鉄より先に腐食しようとする性質が亜鉛めっきよりもゆるやかになり、めっき層が長持ちします。
そのため、亜鉛めっきよりも高い防食性能を発揮し、200℃程度の高温になる場所や、特に耐食性が求められる部品に向いています。
めっき後には、青みがかった「有色タイプ」の三価クロム化成処理を行い表面に薄い皮膜をつくることで耐食性をさらに高め、長期間サビを防ぐ効果を持続させます。

さいごに
金属めっきには、装飾のためのめっきや基材を錆から守るめっきがあり、その特徴や働きを感じていただけたのではないでしょうか。
柿原工業は創業以来、金属めっきを大切な事業の柱としてきたため、長年の経験から多くのノウハウを積み重ねてきました。
金属めっきについてご相談やご不明点がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
お客様の用途に合わせて、最適なめっき方法をご提案いたします。








